クリニック・歯科医院のメルマガ:医療広告ガイドラインに沿ったネタと注意点
作成:乾和志(書かないメルマガ) ・ 最終更新日:
クリニックや歯科医院では、休診日のお知らせ、予防接種や健診の受付開始、定期検診の案内など、患者さんに伝えたいことが定期的にあります。メルマガはそれを届ける手段ですが、医療機関の情報発信には医療法の広告規制がかかります。このページでは、続けやすいネタと、医療広告ガイドラインに沿って書くための注意点をまとめます。
メルマガも医療広告の規制の対象
医療法第6条の5は、医業・歯科医業や病院・診療所について、方法を問わず、患者を誘引するための表示(広告)に規制をかけています。厚生労働省の医療広告等ガイドラインは、広告に当たる媒体の例として Eメールを挙げています。
厚生労働省のQ&Aは、患者の希望により配布するメールマガジンも広告として扱われ、規制の対象になるとしています。そのうえで、メールマガジンは患者が自ら求めて入手する情報の媒体なので、決められた要件を満たせば、広告できる事項の限定を解除できる(限定解除)としています。
メルマガに書いてはいけないこと
ガイドラインは「最高の医療の提供を約束!」のような最上級の表現を、認められない例として挙げています。「地域で一番」「必ず治る」のような言い方も避けます。
- 虚偽の内容(医療法第6条の5第1項)
- ほかの病院や診療所と比べて優れていると示す表現(比較優良広告。同第2項第1号)
- 誇大な表現(同第2項第2号)
- 患者さんの主観や伝聞による、治療の内容や効果の体験談(医療法施行規則第1条の9第1号)
- 治療の内容や効果について誤認させるおそれのある、治療の前後の写真(同第2号)
広告できる事項と、自由診療を載せるときの条件
医療法第6条の5第3項は、広告できる事項を、診療科名、名称・電話番号・所在地、診療日・診療時間、予約による診療の有無などに限っています。休診日や診療時間の変更、予約の取り方のお知らせは、この範囲で書けます。
限定解除をしてそれ以外の情報を載せるには、問い合わせ先をはっきり示すことが必要です。自由診療の情報を載せる場合は、さらに、通常必要とされる治療の内容と費用、主なリスクや副作用についての情報も載せる必要があります(医療法施行規則第1条の9の2)。
サイトにすでにあるメルマガのネタ
- 休診日・診療時間の変更、年末年始・お盆・ゴールデンウィークの診療日
- 予防接種や健診の受付開始と、予約の取り方
- 歯科の定期検診やクリーニングの案内
- 季節に多い症状と、受診の目安(一般的な情報として)
- 院内の設備や感染対策の取り組み
- 医師・歯科医師・スタッフの紹介(ガイドラインの範囲で)
- 駐車場・アクセス・オンライン予約などの変更のお知らせ
配信の頻度と1号の組み立て方
月1回程度が続けやすい頻度です。予防接種の受付が始まる時期や、長期休暇の前に号を出すと、お知らせが役に立ちます。
1号には、診療日などのお知らせ、季節の健康の話題を1つ、予約の案内を入れる形が基本です。病気や治療の詳しい説明はサイトのページに任せ、メールでは要点とリンクを示します。
患者さんのメールアドレスの扱い
予約システムや問診票で受け取ったメールアドレスをメルマガに使うときは、個人情報保護法に沿って、利用目的にお知らせの配信を含めて特定し、本人に通知するか公表しておきます(第17条・第21条)。決めた利用目的を超えて使うには、本人の同意が必要です(第18条)。
メルマガは希望した人にだけ送り、受診の内容など診療で知った情報は本文に書きません。予約の確認や検査結果の連絡など、診療に関わる連絡は、メルマガとは分けて扱います。医療機関の個人情報の扱いは、個人情報保護委員会と厚生労働省のガイダンスにまとめられています。
送る前に確認したいメールのルール
特定電子メール法は、営利を目的とする団体や営業を営む個人が送る広告・宣伝のメールを対象にしています(第2条)。対象になるかどうかにかかわらず、希望した人にだけ送り、送信者の名称・住所・配信停止の方法をメールに表示しておくと、法律の求める形に沿って送れます。
フッターの文面はフッター作成ツールで確認できます。
よくある質問
クリニックのメルマガも、医療広告ガイドラインの対象ですか?
対象です。厚生労働省のQ&Aは、患者の希望により配布するメールマガジンも広告として扱われ、広告規制の対象になるとしています。ただし、要件を満たせば広告できる事項の限定を解除できるとしています。
メルマガに患者さんの声や治療前後の写真を載せてもよいですか?
治療の内容や効果に関する患者さんの体験談は、医療法施行規則で広告が禁じられています。治療の前後の写真も、患者さんを誤認させるおそれがあるものは禁じられています。
自由診療(自費診療)の案内をメルマガで送ってもよいですか?
限定解除の要件を満たす必要があります。問い合わせ先の明示に加えて、通常必要とされる治療の内容と費用、主なリスクや副作用についての情報を載せます。
判断に迷う表現があるときは、どこに相談できますか?
厚生労働省は、都道府県などの医療広告の相談窓口の一覧を公開しています。医療機関の所在地の窓口に確認してください。
書かないメルマガでできること
書かないメルマガは、御社サイトのお知らせ・ブログの一覧ページか RSS を1時間ごとに読み、新しい記事を最大10件まで取り込みます。まだ使っていない新しい記事から最大6件を選び、メルマガの下書きを作ります。
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トップページにサイトの URL を貼るだけで、登録なしで約1分でサンプル号を確認できます。無料プランは読者300人・毎月4回まで配信できます。
業種別:メルマガの始め方とネタ
出典
- 医療法(e-Gov法令検索)
- 医療法施行規則(e-Gov法令検索)
- 厚生労働省「医療法における病院等の広告規制について」
- 厚生労働省「医療広告等ガイドライン」(PDF)
- 厚生労働省「医療広告等ガイドラインに関するQ&A」(PDF)
- 個人情報の保護に関する法律(e-Gov法令検索)
- 個人情報保護委員会「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」
- 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(e-Gov法令検索)
このページは一般的な情報で、法的助言ではありません。