メルマガを送ってよいか判定ツール(同意チェッカー):名刺・既存の顧客・公開アドレスに送れるかを国別に判定
「名刺を交換した相手にメルマガを送っていい?」「サイトに載っているアドレスは?」「海外のお客さまには?」。答えは、相手がいる国と、アドレスをどうやって手に入れたかで変わります。選ぶだけで、送ってよいか、送るなら何を守ればよいかを表示します。
判定はこのブラウザの中だけで行い、選んだ内容はどこにも送信・保存しません。
判定(日本)
送ってよい
適用する法律: 特定電子メール法(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律)
理由
特定電子メール法はオプトイン制で、あらかじめ送信に同意した人や送信を求めた人には送れます。誰から広告・宣伝のメールが届くかを、普通の人が気づける形で示しておくことが前提です。
毎回のメールに入れること
- 送信者(送信に責任を有する者)の氏名または名称
- 送信者の住所
- 受信拒否の連絡先(メールアドレスまたは URL)と、受信を拒否できる旨(その直前か直後に表示)
- 苦情・問い合わせを受け付ける電話番号、メールアドレスまたは URL
記録しておくこと
- 同意を受けたときは、その時期・方法などの状況の記録(またはフォームの画面や文面)
- 保存は、その相手への送信をやめた日から1か月を過ぎる日まで(措置命令を受けた場合は1年)
- 名刺・取引関係・公表などの例外で送る場合も、根拠を残しておくのがおすすめ
ダブルオプトイン(確認メール)
義務ではありません。なりすましの登録を防ぐ必要がある場合や、同意を証明する必要がある場合に、ガイドラインが推奨しています。
法令と公的な指針にもとづく一般的な情報で、法的な助言ではありません。個別の事情で結論が変わることがあるので、迷うときは弁護士や監督機関に確認してください。
使い方
- 相手がいる国・地域と、相手が会社のアドレスか個人かを選びます。英国は、会社など(法人加入者)と個人事業主で扱いが違うので分けて選びます。
- アドレスを手に入れた方法を選びます。既存の顧客や問い合わせを選ぶと、時期などの質問が出ることがあります。
- 判定・理由・毎回のメールに入れること・記録しておくことが表示されます。判定はこのブラウザの中だけで行い、何も送信しません。
判定の見方
- 送ってよい:本人が登録してくれたなど、送る根拠があります。表示や配信停止などのルールは守ります。
- 条件つきで送ってよい:法律の例外などで送れますが、期限や内容の条件があります。理由の欄の条件を確認してください。
- 違法ではないが、強くおすすめしない:法律では禁止されていなくても、苦情や迷惑メール判定の原因になりやすい方法です。
- 送れない:送る前に同意を取る必要があります。
- 国・状況による:EU の会社宛てのように、国や個別の事情で結論が変わります。相手の国のルールを確認してください。
国・地域ごとの考え方
- 日本:特定電子メール法はオプトイン制です。例外は、名刺などの書面でアドレスを知らせてきた人、取引関係にある人、自分のアドレスを公表している団体・営業を営む個人(「広告メールお断り」などの表示がない場合)です。同意を受けたら記録の保存が必要です。
- 米国:CAN-SPAM 法はオプトアウト制で、事前の同意はいりません。そのかわり毎回、広告であることの明示(同意がない場合)、郵便の住所、配信停止の方法が必要です。Gmail や Yahoo は、登録した人にだけ送ることを求めています。
- EU:同意が原則です。例外は、販売の際に得た顧客への自社の似た商品の案内(ソフトオプトイン)です。会社宛ては国によって違い、ドイツは同意が必要、フランスは仕事に関係する内容なら同意なしで送れます。
- 英国:個人(個人事業主を含む)には、同意か、販売・商談で得たアドレスへのソフトオプトインが必要です。会社など法人加入者には同意はいりませんが、送信者を示し、個人名のアドレスには UK GDPR が適用されます。
- カナダ:CASL は明示の同意か黙示の同意が必要です。購入による黙示の同意は2年、問い合わせによるものは6か月で失効します。名刺や公開アドレスは、相手の仕事に関係する内容に限られます。
- オーストラリア:Spam Act は明示か推定の同意が必要です。公開アドレスは仕事に関係する内容に限られ、アドレス収集ソフトとそれで作ったリストの使用は禁止です。配信停止は5営業日以内に反映します。
- 韓国:情報通信網法は明示の事前同意が原則です。例外は、代金を払った取引で直接得たアドレスへの、取引終了から6か月以内の同じ種類の広告だけです。件名の先頭に (광고) を付け、2年ごとに受信同意を確認します。
- 台湾:迷惑メールの専門の法律はなく、個人資料保護法が適用されます。集めるときに行銷(マーケティング)の目的を告知し、目的の範囲内で使い、断られたらすぐに止めます。
よくある勘違い
- 「BtoB なら同意はいらない」:日本には公表アドレスなどの例外がありますが、ドイツや韓国では会社のアドレスにも事前の同意が必要です。カナダでも、相手の仕事に関係する内容に限られます。
- 「一度買ってくれたお客さまには、ずっと送ってよい」:カナダは購入から2年、韓国は取引終了から6か月で例外が切れます。日本の取引関係の例外も、継続的な関係が前提です。
- 「登録をお願いするメールなら送ってよい」:日本のガイドラインでは、同意を求めるメールも広告・宣伝のメールとして扱われます。
- 「配信停止リンクを入れれば、誰にでも送れる」:配信停止リンクはどの国でも必要ですが、米国以外では、それとは別に送る前の根拠が必要です。
買ったリスト・ツールで集めたアドレス
日本・カナダ・オーストラリア・韓国と、EU・英国の個人には、買ったリストに同意なしで送ることはできません(EU・英国の会社宛ては国や相手によって扱いが変わります)。オーストラリアと韓国は、アドレスを自動で集めること自体も禁止しています。米国でも違法ではないものの、Google は送信者に「他社からメールアドレスを買わない」よう求めていて、宛先不明やスパムトラップでリスト全体の到達率が下がります。
送ってよい根拠ごとに、購読者を管理する
書かないメルマガでは、購読者ごとに同意・名刺・取引関係・公表アドレスなど送ってよい根拠を記録し、根拠のないアドレスは登録できません。EU・英国の登録フォームはダブルオプトインになり、地域ごとに必要な表示を毎号のフッターに入れます。カナダの黙示の同意は期限が来ると自動で送信を止めます。
出典
- 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(e-Gov法令検索)
- 同法施行規則(e-Gov法令検索)
- 総務省・消費者庁「特定電子メールの送信等に関するガイドライン」
- 米国 FTC: CAN-SPAM Act: A Compliance Guide for Business(英語)
- Google「メール送信者のガイドライン」
- EU ePrivacy 指令 2002/58/EC 第13条(英語)
- GDPR(規則 (EU) 2016/679)第4・7・14条、前文32(英語)
- ドイツ 不正競争防止法 第7条(ドイツ語)
- フランス CNIL: Communications par voie électronique aux prospects et clients(フランス語)
- 英国 ICO: Electronic mail marketing(英語)
- カナダ CASL(S.C. 2010, c. 23)(英語)
- オーストラリア ACMA: Avoid sending spam(英語)
- 韓国 情報通信網法 第50条(国家法令情報センター・韓国語)
- 台湾 個人資料保護法(全國法規資料庫・中国語)
このツールは、上の法令と公的な指針にもとづく一般的な情報で、法的な助言ではありません。個別の事情で結論が変わることがあるため、迷う場合は弁護士や各国の監督機関に確認してください。