特定電子メール法をわかりやすく解説:メルマガのオプトイン・表示義務・配信停止
最終更新:2026年10月17日
特定電子メール法(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律)は、広告・宣伝のメールを送るときのルールを定めた法律です。メルマガは多くの場合この対象になります。ここでは条文と施行規則に沿って、送る側が守ることを順に整理します。
対象になるメール
営利を目的とする団体や、営業を営む個人が、自社や他社の営業について広告・宣伝のために送るメールが「特定電子メール」です。新商品の案内やセールの告知だけでなく、自社サイトへの誘導を目的とするメルマガも、通常は対象と考えておくのが安全です。
オプトイン:事前の同意が原則(第3条第1項)
特定電子メールは、原則として、あらかじめ送信に同意した人(または送信を求めた人)にしか送れません。例外として、次の相手には同意がなくても送れます。
- 名刺などの書面で、自分のメールアドレスを通知してきた人
- 広告・宣伝の対象となる営業を営む者と、取引関係にある人
- 自分のメールアドレスをインターネット等で公表している団体や、営業を営む個人(送信を拒否する旨を併せて公表している場合を除く)
同意の記録を残す(第3条第2項)
同意を得たときは、その同意を証明できる記録を保存しなければなりません。施行規則では、同意を受けた時期や方法などの状況を示す記録が求められています。
保存期間は、その相手へ最後にメールを送った日から1か月を経過する日までです。ただし、措置命令を受けた場合は1年に延びます。
オプトアウト:配信停止の求めには従う(第3条第3項)
受信者から「今後は送らないでほしい」という通知を受けたら、その意思に反してメールを送ってはいけません。同意を得ていた相手でも同じです。
表示義務:メールに必ず載せる5項目(第4条・施行規則第9条)
- 送信者(送信に責任を有する者)の氏名または名称
- 受信拒否の通知を受けるための電子メールアドレスまたはURL
- 受信拒否の通知ができる旨(上のアドレスやURLの直前か直後に表示)
- 送信者の住所
- 苦情・問い合わせなどを受け付ける電話番号、電子メールアドレスまたはURL
送信者情報を偽った送信の禁止(第5条)
送信に使ったメールアドレスや、送信に使った電気通信設備を識別する符号(IPアドレスなど)を偽って特定電子メールを送ることは禁止されています。
罰則
オプトインや表示義務を守らない場合は、まず総務大臣・内閣総理大臣(消費者庁)から措置命令が出され、それに従わないと罰則の対象になります。
- 送信者情報を偽った送信(第5条違反)や、措置命令への違反:1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(第34条)
- 同意記録の保存に関する措置命令への違反:100万円以下の罰金(第35条)
- 法人の業務として第34条の違反をした場合、法人には3,000万円以下の罰金(第37条)
書かないメルマガでの対応
- 購読者は同意の根拠がないと登録できず、同意の日時・取得方法・IPアドレスを、書き換えできない記録として残します。
- 送信者名・住所・配信停止のURL・問い合わせ先を、毎号のメルマガに自動で表示します。住所などが未設定のあいだは送信されません。
- 配信停止はワンクリックで即時に反映され、以降は送られません。
- 宛先不明や苦情になったアドレスへの送信も自動で止めます。
出典
この解説は一般的な情報で、法的助言ではありません。法令や金額は改正されることがあるため、出典を確認し、個別の判断は専門家にご相談ください。