「配信停止はこちら」のリンクは、どのメルマガにもある見慣れたものです。ただ、送る側から見ると、このリンクには法律とメールサービスの両方の要件がかかっています。この記事では、配信停止(配信解除・購読解除)について、メルマガを送る側がやるべきことを整理します。
1. 配信停止の方法を毎号表示する(特定電子メール法)
広告・宣伝のメルマガには、毎号、次のことを表示する必要があります(第4条・施行規則第9条)。
- 受信拒否(配信停止)の通知を受けるためのメールアドレスまたはURL
- 受信拒否の通知ができる旨(上のアドレスやURLの直前か直後に置く)
あわせて、送信者の氏名または名称、住所、苦情・問い合わせ先も必要です。自社のメルマガにそろっているかは、メルマガ表示義務チェッカーで確認できます。
2. 停止の申し出があったら、それ以降は送らない
受信者から配信停止の通知を受けたら、その人の意思に反してメールを送ってはいけません(第3条第3項)。もともと同意を得ていた相手でも同じです。
実務で漏れやすいのは次のような場面です。
- 配信停止したのに、別の名簿(展示会の名刺リストなど)から再び取り込んでしまう
- 配信ツールを乗り換えたときに、停止済みの人の情報を移し忘れる
- 返信メールで「もう送らないで」と言われたのに、配信リストに反映していない
停止した人のアドレスは消してしまうのではなく、「送らない人」として残しておくのが安全です。
3. Gmail 宛てに多く送るならワンクリック登録解除
Google の「メール送信者のガイドライン」では、個人の Gmail アカウント宛てに1日5,000件を超えるメールを送る送信者に対して、マーケティング目的や購読登録されたメールでワンクリックの登録解除に対応することを求めています。具体的には、メールのヘッダーに次の2つを入れ、本文にも登録解除のリンクをわかりやすく表示します。
- List-Unsubscribe(登録解除用のURL)
- List-Unsubscribe-Post: List-Unsubscribe=One-Click
これに対応していると、Gmail の画面上に「登録解除」のボタンが表示され、受信者はメルマガを開かずに停止できます。迷惑メール報告をされるより、停止してもらうほうが送信者の評価にとってもずっとよい結果になります。
4. 米国の受信者がいるなら10営業日以内
米国の CAN-SPAM 法では、配信停止の申し出を10営業日以内に反映すること、停止の手続きにメールアドレス以外の情報や料金を求めないこと、送信後30日以上は停止の仕組みが動くようにしておくことが求められています。詳しくは CAN-SPAM のチェックリスト(英語)にまとめています。
チェックリスト
- 毎号に配信停止のURL(またはアドレス)と「配信停止できる旨」がある
- リンクはログインなしで、その場で停止できる
- 停止はすぐに反映され、停止した人には二度と送られない
- 停止した人は「送らない人」として記録し、名簿の再取り込みで復活しない
- 1日5,000通以上を Gmail に送るなら、ワンクリック登録解除のヘッダーに対応している
書かないメルマガでの扱い
書かないメルマガは、毎号に配信停止のURLと案内を自動で入れ、ワンクリック登録解除のヘッダーにも対応しています。停止はその場で反映されます。停止した人は名簿を取り込み直しても復活せず、本人が自分で再登録しない限り送られません。宛先不明や迷惑メール報告になったアドレスへの送信も自動で止めます。
出典
- 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(e-Gov法令検索)
- 同法施行規則(e-Gov法令検索)
- Google「メール送信者のガイドライン」
- FTC: CAN-SPAM Act: A Compliance Guide for Business
この記事は一般的な情報で、法的助言ではありません。個別の判断は専門家にご相談ください。